はるの暮らし

春野町には、秋葉山という山があります。
標高866ｍ、赤石山脈（通称：南アルプス）の最南端の山です。

恥ずかしながら、私は、春野に来るまで知らなかったのですが、
秋葉山は火防で有名らしいのです。

秋葉山山頂付近には、「秋葉神社」「秋葉寺（しゅうようじ）」があります。
明治はじめの神仏分離以前は、神仏混交だったので、１つの「秋葉信仰」の聖地でした。
多いときには、時間を問わず、アリのように人が秋葉山を上り下りしていた
主要な街道だったそうです。

先日、秋葉街道に詳しい方と一緒に
その秋葉詣でのメインストリートに当たる
「表参道」を登ってきました。

秋葉神社下社の近くから登山をはじめ、東海自然歩道にもなっている
表参道を登る、高低差700ｍのコースです。

昔は、主要な街道で、塩の道や修験道としても利用されていた道。

歩きはじめると「坂下宿」という宿場町だったところに差し掛かりました。
まさに急な坂の下です。
道は石畳で舗装され、道脇には常夜燈が並んでいました。
昔は旅館や茶屋が、繁盛していたそうです。

そして、歩き進むと、スギやヒノキの人工林に入っていきます。
その林の道の脇には、石垣がところどころ見られました。

この石垣は、茶店が建っていた土台の跡だそうです。

そして、山の中腹にある秋葉寺三尺坊というお寺。

ここには、何十人ものお坊さんや修験者が生活していたのだとか。
特別に、中も見させてもらいました。

これは、台所です。
レンガ造りの大きな釜が印象的でした。

頂上付近の秋葉神社上社まで、とてもゆっくり登って3時間。

立派な神社付近からは、お天気がよければ太平洋が見渡せます。

何も知らずに歩いてしまえば、ただのハイキングコースなのですが、
詳しい方と一緒に歩けたおかげで、様々な痕跡から
昔の秋葉街道の繁栄を感じ取ることができました。
それと同時に、時代が移り変わっていくことも感じました。

歴史以外の観点でも、富士山やアクトタワー（浜松駅付近）が見えるview pointがあったり
樹齢300年～500年にもなるとっても大きなスギがあったりと楽しむことが出来るコースでした。
（歴史の話を中心に聞いていたのでそれ以外の写真を撮り忘れてしまいました。）

聞いた話をもとに秋葉街道MAP（表参道編）を作ってみようと思います。